ヽ( `・ω・)ノ

 時々、夜中にゴミ出しをしたりしていると会う人が居る。最初は話しかけてきたりもしなかったけれども、我が家が段ボールを大量に捨てているのでそれを貰っていいか聞かれたのがきっかけだった。私が“ちょっと人と違う”というのも、彼にとっては話しかけやすかったのだろう。昼間は普通に働き、夜中に段ボールやリサイクル出来る物を探して自転車を走らせ、あちこちに行っている。ずっと生活が苦しいから、そんな事をして居るんだろうと、思っていた。

 夜中、久しぶりに会って、相手から話しかけてきた。何故か最初に話されたのは、ブルマの歴史だったが……(苦笑)。「なんでそんなに働くの?」とうとう気になる事を聞いてみた。職質にもよくあってるし、割に合わない事をしていると思っていた。理由はやっぱりお金が必要だから、だったけれども、お金が必要な理由は女になりたいから、だった。ああ……そうきたか。でも、やっぱり両親が認めてくれないようで、その為にお金を貯めて家を出て、女になりたいそうだ。
 この話をして家に帰って思ったのは、よその家はやはり我が家とは違う考えだな、だった。うちの両親は別段息子が娘になりたくても驚かないというか、それで本人が満足すれば万事OKというタイプ。だから兄弟の事もよく理解してくれている。私のフェティシズムも、兄貴のフェティシズムも、両親共に知っている。別段それが世の中に迷惑をかけていなければいいのだ。
 女になるって難しい。その逆も難しい。両親の説得やら理解やらを求めたら、普通はずっと平行線のままで話し合いが終わってしまう。私の友達もそうだったから、家を飛び出して女になってずっと地元にも実家にも帰っていない。自分の両親って案外いい両親だ棚と、再確認した今日。親孝行プレイでも久しぶりにするかと、この間から気になってた店でケーキを買ってきた。よくよく考えたら、親父は小麦アレルギーだったが、マダムの誕生日に何もしてあげられなかったので、ついでにもやしもんのキーホルダーもあげた。喜んでくれるかは定かでは無いが、菌類のふしぎに連れて行った方が良かったのかもな。いや、あれはもやしもんじゃ無いって怒られるかもな……マダムは手厳しいからな。