大冒険。

 夕飯のお買い物も早く済まして、日曜日恒例のサザエさんで大爆笑していた時、お客さんが来た。家の近所のおばあちゃんなのだが、家の鍵を落としてしまって家に入れないとの事。うちの管理しているマンションと同じ工務店が建てたので、マンションの鍵を預かっている私が家の鍵を持ってるんじゃないかと思って、来たそうだが、マンション物件は数カ所預かっているけれども、流石に一戸建ては建てたらもう相手の物だから、鍵は預かっていないと伝えた。
 でも、家に入れないのは…と、思い、話を聞くと、孫の住んでいる部屋の窓が開いているから、そこから入れそうで入れないと話してくれた。もう腰の曲がったおばあちゃんじゃ無理だろうな…と、思い、一緒に家を見に行った。孫と言っても外孫で、母親が癌で闘病中だから迷惑をかけたくないと、おばあちゃんの所で住んでいるというのは、前聞いた事があった。日曜日は毎週家(千葉県)に帰っているから、片道2時間位かかる距離に孫が居る事になるので、待っていると真っ暗になってしまうし、お腹も空いてしまうだろうし…。
 家に行ったら、おばあちゃんが買い物した物が玄関先に露店のように並べられていた。よくよく聞くと2時間近く鍵を探しに行ったり、窓を登ろうとしたりしたそうだ。家と家の隙間にある孫の部屋の窓は全開で、クーラーの室外機の上に潰れたトイレットペーパー。足場に使ったそうだけれども、勿論無理だった。
 考えても私の方が身軽だろう。身長もあるし。と、思ったので、おばあちゃんに「家に入ってもいいですか?」と、聞いて、窓から孫の部屋に侵入。すまんな、下着が干してあるのに…見ず知らずの私がいきなり突入して。ってか、入ってびっくりしたのが、孫の部屋のドアノブが無い事。開けづらくして入りづらくしたんだろうか、それともなんなのか。どうやって開けたらいいか、一瞬考えてしまったので勝手に灯りをつける。おばあちゃんに「よく分かりましたねぇ」と、感心されるが、私は泥棒でもなんでもありませんので、ご安心を。
 なんとか玄関の鍵を開けて挨拶をして帰ってきたが、此処で思ったのが隣近所の人はなんとも思わないというのがねぇ。おばあちゃんの家の隣近所は、数年前に売り戸建てで出来た物件。近所の人では無くて何処かの家族連れが越してきた。こんなにおばあちゃんが苦労したりしていたら、物音とか窓からチラッと見えて、普通気にかけるような気がするけれども、全く隣近所は気にする事無く、私とおばあちゃんが孫の部屋から侵入しようとしていた時、裏の家の台所では夕飯を作っている様子が分かったけれども、窓も開けようともしなかったし。稀薄になったねぇ…。
 私も子供の頃、公園に遊びに行っている間に家族が私を忘れて出かけてしまい、まだ小さかったから鍵なんか貰った事も無い私が途方に暮れてたら、近所の大工が「この大きさなら、あの窓から入れるな」と、はしご持ってきてくれた事があった。おかげで帰ってくるまで家で過ごせて良かったけど、子供を忘れる両親…どうなってんだ(苦笑)。
 勝率を毎週数えてたサザエさんのジャンケン。今日は分かりませんでした。野球が負けて、気分がムカムカしてたので、相方とサーティーワンにアイスを買いに行く。チャレンジザトリプル最終日なので、4つ買ってきた。甘い物は別腹です。なんなら甘い物が夕飯でも構いません。