天気がいいと、何もしたく無い。

 今天気が良くても一時的に雨が降るので傘を忘れずに…なんて、朝の天気予報の笑顔でこの世を今まで乗り切ってきたような感じのするキャスターが言っていて、鵜呑みにして、午後2時。暑い日差しに打たれながら愛車を飛ばしている。やらなければいけない事と、した方がいい事があったから出かけたけれども、なんだか最近凄い身体が重い。
 重い身体を起こして出かけると、左腕が凄い痛い。何かに引っ張られているような…何かが掴んでいるような異様な痺れの後に重さと痛みが来る。バイクに乗っているからでは無いのは知っている。なんだか知らないこの痛みは自分の何処から出てるのか、それとも自分以外の何かがさせているのか。
 無意味な気力も出ないまま、やるべき事を済ませたので壊れたキーボードを買いに行った。ゴールデンウィーク、運のいい人は9連休なんて言ってはやし立ててるマスコミ。自分の場合、運が悪く9連休処では無い。パソコンを始めてみようと店員さんにパソコンの説明を受けている老夫婦。生き甲斐があるというのは素晴らしい事だ。自分の生き甲斐ってなんだろう。分からなくなってもう長いな。
 店員さんに自ら声をかけなければ、よっぽどで無い限り声をかけてこないこの店は、自分にとって天国のような店だ。好きになってもう長い事通い詰めている。落ち込んだ時は薬局や電気屋に行くと気分が変わって次は頑張れたというあの頃も、今の自分には遠い遠い昔のようだ。
 実物を最新のデスクトップパソコンに繋いであったので、ショートカットキーを使ったり、入力の際指に来る感触を確かめて、純正で無いものを買った。また車に乗り込み、混み合った道を家に向かう。途中の喫茶店でお茶をしつつ、遅いお昼。何を食べたい?というのも最近は浮かばず、思えば同じメニューを繰り返し、嫌になって1日1食にしたりしている。これでお腹が今のように空かなければ、夏までには細くなれそうなのに、人間そうはいかない。不思議な生き物だ。
 隣で同じようにお昼を食べていた人に外国の人が英語で道を尋ねていた。助け船を出しても良かったのだが、その人が違うテーブルに座っている同僚を呼びに行ったので安心してぼんやり見ていたが、連れてきた相手も英語が出来ない人で、その人は残念そうな顔でとぼとぼ道を歩いていった。
 さて、何をしようか。どうなろうか。分からないなんて言っていられなくなった。人がバタバタ死んでいる。自分の周り、色々な人が空に吸い込まれていって居る、最近。何時までも生きられると思うな、自分。明日死んでも誰も悲しまないそんな存在なんだから、無理して弾けてどうにかなってしまえば楽なのかも知れないんだから。