祖父母の家に手伝いに行った。祖父母は、お菓子を作っている。昔ながらの手作りの和菓子。きなこ棒や葛湯など。今日の仕事は、箱にバーコードを貼る仕事である。バーコードを貼る作業は単純なようで難しい。はんこもちゃんと押さないと客から苦情が来るそうだ。箱はしっかりしているのでセロテープが1つでも十分なのに、2つ無いとこれまた苦情が来るそうだ。大変だのぉ。流れ作業で俺は永遠とバーコードを貼る。内職に似ていて、ちょっと楽しかった。
 噂のタローを見に行ってきた。魅力的では無く、一緒に行った親父も「期待していたのと全く違うなぁ」。おかんはどうだっていいようだ。おかんは全くクラシックが好きでは無い。好きな音楽はBEATLES。武道館公演を見に行く為に一生懸命沢山はがきを出したのに外れてしまったのが、未だに悔しいおかん。そんなおかんは急に俺の子供の頃を思い出した。
 俺は子供の頃から踊るのが好きで、おゆうぎでも運動会のダンスでもなんでもノリノリでこなすのが、おかんは好きだったようだ。俺は必ず流れる曲を覚え、唄いながら笑顔で踊る、いわばミュージカルタイプ。だけれども、バレエの才能は開花しなかったな。開花しそうな時に、年上の人が次々とアヒルみたいになっていくのが嫌になったのも原因だろう。そんな俺は未だに踊り続けている事実をおかんは知っているのだろうか。
 兄貴は宝塚が好きで、最近俺にレビューを見に行けと勧める。俺は好きでは無い。兄貴は俺より頭がよくて将来有望と言われていた子供。1歳で国産車のメーカーと名前を殆ど覚え、マークだけで会社を覚えてしまう、そんな子供だったのは知っている。そして5歳で兄貴は大人のカレーライスをペロリとたいらげ、将来を予感させた(in横浜ドリームランド)。

 追伸・あっちゃんは節分の豆まきの時に着る、あの訳の分からない服が似合いそうな気がする。鬼の方では無く、豆をまく方だ。